企業型確定拠出年金で選ぶべき商品はこれだ!3つのポイントとおすすめ商品を紹介

金融資産運用設計

1. 商品選びの重要性と3つのポイント

企業型確定拠出年金とは、企業が掛金を拠出し、従業員が自分で運用する年金制度です。この制度では、運用商品の選択が非常に重要です。なぜなら、運用商品の選択は、将来の収入に大きく影響するからです。例えば、運用商品の年間リターンが1%と5%の場合を比べてみましょう。掛金が月額1万円、運用期間が30年と仮定します。この場合、1%の商品では、評価額が約420万円になりますが、5%の商品では、評価額が約840万円になります。つまり、運用商品の選択によって、評価額が2倍になる可能性があるのです

では、どのように運用商品を選ぶべきでしょうか。私は、以下の3つのポイントに注意して選ぶことをおすすめします。

1. アクティブは選ばず、パッシブを選ぶ

運用商品には、大きく分けて、アクティブとパッシブの2種類があります。アクティブとは、運用者が市場を分析して、個別の銘柄やセクターを選んで投資する商品です。パッシブとは、運用者が市場全体に連動する指数やファンドに投資する商品です。アクティブは、市場を上回るリターンを狙うことができますが、その分、運用者の判断や運に左右されるリスクが高くなります。また、アクティブは、運用者の手数料や売買コストがかかるため、信託報酬が高くなります。パッシブは、市場平均のリターンを得ることができますが、その分、運用者の影響を受けにくく、安定的な成果が期待できます。また、パッシブは、運用者の介入が少ないため、信託報酬が安くなります。

実際に、過去の実績を見てみると、アクティブの商品は、市場を上回ることができるものもありますが、その逆に市場を下回ることができるものも多くあります。一方、パッシブの商品は、市場にほぼ連動しています。つまり、アクティブは、市場に対してリターンが高くなる可能性もあれば、低くなる可能性もあるのですが、パッシブは、市場に対してリターンがほぼ同じになるのです。長期的に見ると、市場は上昇傾向にあることが多いので、パッシブの商品は、市場の成長に乗ることができます。そのため、私は、アクティブは選ばず、パッシブを選ぶことをおすすめします

2. 信託報酬が低いものを選ぶ

信託報酬とは、運用商品を提供する会社が、運用にかかる費用として従業員から徴収する手数料のことです。信託報酬は、運用商品のリターンから差し引かれるので、信託報酬が高いほど、収入が減ることになります。例えば、運用商品の年間リターンが5%で、信託報酬が0.1%と1.5%の場合を比べてみましょう。掛金が月額1万円、運用期間が30年と仮定します。この場合、0.1%の商品では、評価額が約820万円になりますが、1.5%の商品では、評価額が約640万円になります。つまり、信託報酬の差によって、評価額が約180万円も減るのです

信託報酬は、運用商品の種類や会社によって異なりますが、一般的には、アクティブよりもパッシブの方が信託報酬が安いです。また、同じ種類の商品でも、会社によって信託報酬が異なる場合があります。そのため、信託報酬を比較して、できるだけ低いものを選ぶことが大切です。信託報酬は、運用商品の説明書やウェブサイトなどで確認することができます。信託報酬は、小さな差でも長期的に大きな影響を与えるので、注意して選ぶことをおすすめします

3. 元本確保型は選ばない

元本確保型とは、運用商品の中でも、掛金の元本を確保することを目的とした商品のことです。元本確保型は、運用に失敗しても、掛金を減らさないことを保証するので、安心感があります。しかし、元本確保型には、以下のようなデメリットがあります。

  • リターンが低い:元本を確保するために、リスクの低い商品に投資するので、リターンも低くなります。市場が上昇しても、その恩恵を受けることができません。
  • 信託報酬が高い:元本を確保するために、保険料や手数料がかかるので、信託報酬が高くなります。信託報酬が高いと、収入が減ることになります。
  • 運用益が非課税になるメリットを活かしきれない:元本確保型は、運用益がほとんど見込めません。確定拠出年金は、運用益が非課税になるというメリットがありますが、元本確保型では、そのメリットを活かしきれません。

さらに、確定拠出年金は、60歳まで引き出すことができません。つまり、運用期間が長いということです。運用期間が長いと、リスクの高い商品でも、期間が長くなれば収束しリターンがプラスになる傾向があります。そのため、企業型確定拠出年金では、リスクをとった商品を選び、安全性は確定拠出年金以外の預貯金で確保することが賢明です。元本確保型は選ばないことをおすすめします

2. パッシブ投資のメリットとおすすめ商品

パッシブ投資とは、市場に打ち勝つのではなく、市場と同じリターンを上げるために投資家が分散ポートフォリオを買い持ちする長期戦略です。パッシブ投資には、第1ブロックで述べたように、市場平均のリターンを得られる、信託報酬が安い、長期的に安定的な成果が期待できるというメリットがあります。

では、パッシブ投資をするには、どのような商品を選べばよいでしょうか。ここでは、企業型確定拠出年金で選ぶことができる、パッシブ、信託報酬が低い、元本確保型以外の商品の中から、代表的なものを4つ紹介します。それぞれの商品の特徴やメリットについて、理解しておくことが大切です。

1. 米国株式(S&P500)

米国株式とは、米国の企業の株式のことです。米国株式を購入すると、米国の企業の利益や成長に応じて、配当や株価の上昇による収入が得られます。米国株式は、世界最大の経済圏である米国の動向によって、価格が変動します。米国株式のメリットは、以下のようなものがあります。

  • 長期的には、他の地域の株式よりも高いリターンが期待できる
  • 世界的に影響力の高い優良企業やイノベーション企業に投資できる

米国株式を選ぶ際には、以下のような点に注意することがおすすめです。

  • 市場全体に連動するS&P500という指数を選ぶ:S&P500は、米国の代表的な株式指数で、米国の上場企業の約80%の時価総額をカバーしています。S&P500に連動する商品を選ぶことで、米国株式市場の平均的な成果を得ることができます。
  • 信託報酬が低いファンドを選ぶ:例えば、野村米国株式S&P500インデックスファンドです。S&P500に連動するパッシブ型の投資信託で、信託報酬が低コストな商品です。信託報酬が低いと、投資成果に直接影響するので、できるだけ安いものを選ぶことが重要です。

2. 外国株式(MSCI-KOKUSAI)

外国株式(MSCI-KOKUSAI)とは、日本を除く世界の主要な国や地域の企業の株式のことです。外国株式(MSCI-KOKUSAI)を購入すると、世界の企業の利益や成長に応じて、配当や株価の上昇による収入が得られます。がいこkう株式(MSCI-KOKUSAI)は、世界の経済や政治の動向によって、価格が変動します。外国株式(MSCI-KOKUSAI)のメリットは、以下のようなものがあります。

  • より幅広い地域や業種に分散投資できる

外国株式(MSCI-KOKUSAI)を選ぶ際には、以下のような点に注意することがおすすめです。

  • 市場全体に連動するMSCI-KOKUSAIという指数を選ぶ:MSCI-KOKUSAIは、日本を除く世界の主要な国や地域の株式市場をカバーする指数で、約1,300の銘柄から構成されています。MSCI-KOKUSAIに連動する商品を選ぶことで、外国株式(MSCI-KOKUSAI)市場の平均的な成果を得ることができます。
  • 信託報酬が低いファンドを選ぶ:例えば、野村外国株式インデックスファンドです。MSCI-KOKUSAIに連動するパッシブ型の投資信託で、信託報酬が低コストな商品です。信託報酬が低いと、投資成果に直接影響するので、できるだけ安いものを選ぶことが重要です。

3. 国内株式(日経平均)

国内株式(日経平均)とは、日本の企業の株式のことで、日経平均という指数に連動する商品を指します。日経平均とは、日本経済新聞社が東京証券取引所のプライム市場に上場する銘柄の中から選定した225銘柄の株価を平均したものです。国内株式(日経平均)を購入すると、日本の企業の利益や成長に応じて、配当や株価の上昇による収入が得られます。国内株式(日経平均)は、日本の経済や政治の動向によって、価格が変動します。国内株式(日経平均)のメリットは、以下のようなものがあります。

  • 日本の代表的な優良企業に投資できる
  • 日本の経済動向を表す大きな指針となる

国内株式(日経平均)を選ぶ際には、以下のような点に注意することがおすすめです。

  • 市場全体に連動する日経平均という指数を選ぶ:日経平均は、東京証券取引所のプライム市場に上場する銘柄の中から選定した225銘柄の株価を平均したもので、日本の経済と株式市場の動向を把握する上で大切な情報です。日経平均に連動する商品を選ぶことで、国内株式(日経平均)市場の平均的な成果を得ることができます。
  • 信託報酬が低いファンドを選ぶ: 例えば、野村日経225インデックスファンドです。

4. 国内株式(TOPIX)

国内株式(TOPIX)とは、日本の企業の株式のことで、TOPIXという指数に連動する商品を指します。TOPIXとは、東京証券取引所のプライム市場に上場する原則すべての銘柄の時価総額を基に算出される指数です。国内株式(TOPIX)を購入すると、日本の企業の利益や成長に応じて、配当や株価の上昇による収入が得られます。国内株式(TOPIX)は、日本の経済や政治の動向によって、価格が変動します。国内株式(TOPIX)のメリットは、以下のようなものがあります。

  • より幅広い銘柄に分散投資できる
  • 日本の経済全体の動きを反映する

国内株式(TOPIX)を選ぶ際には、以下のような点に注意することがおすすめです。

  • 市場全体に連動するTOPIXという指数を選ぶ:TOPIXは、東京証券取引所のプライム市場に上場する原則すべての銘柄の時価総額を基に算出される指数で、日本の株式市場の動向を把握する上で重要な情報です。TOPIXに連動する商品を選ぶことで、国内株式(TOPIX)市場の平均的な成果を得ることができます。
  • 信託報酬が低いファンドを選ぶ:例えば、野村国内株式インデックスファンド・TOPIXです。TOPIXに連動するパッシブ型の投資信託で、信託報酬が低コストな商品です。信託報酬が低いと、投資成果に直接影響するので、できるだけ安いものを選ぶことが重要です。

まとめ

この記事では、企業型確定拠出年金でパッシブ投資をする方法について説明しました。パッシブ投資とは、市場に連動するリターンを得ることを目指す投資手法です。インデックスファンドなどの商品を利用して、市場の動きに合わせて長期的に資産を増やすことができます。パッシブ投資には、運用方法がわかりやすい、コストが低い、初心者でも投資しやすいというメリットがあります。

パッシブ投資をするには、自分のライフプランやリスク許容度に合わせて、適切な商品を選ぶことが大切です。ここでは、パッシブ、信託報酬が低い、元本確保型以外の商品の中から、代表的なものを4つ紹介しました。それぞれの商品の特徴やメリットについて、理解しておくことが大切です。

  • 米国株式(S&P500):米国の企業の株式で、長期的に高いリターンが期待できる
  • 外国株式(MSCI-KOKUSAI):日本を含む世界の企業の株式で、幅広い分散投資ができる
  • 国内株式(日経平均):日本の企業の株式で、日本の代表的な優良企業に投資できる
  • 国内株式(TOPIX):日本の企業の株式で、日本の経済全体の動きを反映する

以上が、企業型確定拠出年金でパッシブ投資をする方法の紹介です。パッシブ投資は、市場の動きに合わせて長期的に資産を増やすことを目指す戦略です。自分のライフプランやリスク許容度に合わせて、適切な商品を選ぶことが大切です。

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