メッセージ

私は1999年、就職氷河期のど真ん中にサラリーマンとしてキャリアをスタートしました。運よく大企業に入社できたものの、初年度から給料が一律に数パーセントカットされたのを鮮明に覚えています。デフレが続く日本経済の中、わずかな昇給に甘んじながら生活を送り、気がつけば国際的な基準で見た場合、私の資産価値は実質的に目減りしていました。

就職氷河期は1993年から2005年にかけて、新卒の有効求人倍率が極端に低かった時期です。この期間に卒業し、新卒として就職した人々が「氷河期世代」と呼ばれています。大体1970年から1982年に生まれた方々がこれに該当します。

氷河期世代の就職選択肢の欠如は、現代日本で多くの人々が直面している重大な問題です。当時は非正規雇用の拡大、ブラック企業の横行を許し、年功序列や終身雇用といった旧来の雇用形態の枠組みから外れることが、経済的困窮に直結しました。そのため会社を辞められずに働き続けた人も多く、運悪くレールから外れた人が未だに派遣労働者として生活に苦しんでいます。

日本の少子高齢化が進む中で、旧世代を支えるための現役世代の負担は増大しています。高額な税金や社会保険料が私たちの肩にのしかかり、私たちがシニアになる頃には、旧世代が享受した恩恵は影を潜めているでしょう。

「安全安心」という日本特有の神話への過信が多くの人を無防備な状態に置いています。大企業や政府に依存する時代は終わり、個人が自らの未来を切り開くために必要な準備を自己責任で行うべきです。終身雇用は過去の産物となり、老後の資金も自己管理が必要です。

私たち氷河期世代が生き抜いてきた苦労は、これから報われるべきです。激しい時代の変化に立ち向かい、正しい情報と行動で経済的自立を目指し、節約、貯金、資産形成に励むべきです。

ファイナンシャルプランナーとして、私は皆さんが一歩を踏み出すのを支援したいと考えています。これ以上搾取されるのを終わらせましょう。ともにより明るい未来を築いていきましょう。

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