就職氷河期世代に逆風?若年層・高齢層が恩恵を受ける賃金格差の実態

日本全体で賃上げが進む中、大企業における衝撃の賃金格差が注目されています。2023年、29歳以下の若年層や60歳以上の高齢層では賃金が上昇している一方で、大企業に勤める35歳から54歳、いわゆる就職氷河期世代の賃金が前年を下回る結果となりました。これは、多くの企業が若年層への賃金再分配や、60歳以降の高齢層の雇用維持に力を入れる一方で、キャリアの中堅層にあたる就職氷河期世代が賃金抑制を受ける構造が原因と考えられています。非正規雇用が多い氷河期世代は、正規雇用で働く人々ですらこのような状況にあり、不遇な立場が続いています。今回は、2023年の賃金動向のなかで中高年層が受ける影響と、氷河期世代が直面する格差の深刻さについて解説します。
就職氷河期世代の賃金低下、進む若年層と高齢層の優遇
2023年の賃金データによると、日本全体での賃上げに反して、大企業で働く35歳から54歳、特に就職氷河期世代に属する層の賃金が前年を下回る結果となっています。対照的に、29歳以下の若年層の賃金が上昇し、60歳以上の高齢層でも賃金増加が見られます。

企業は人材確保の観点から、若年層に初任給の引き上げや昇給率の増加を行っています。また、定年後の雇用維持にも配慮し、60歳以上の賃金を維持する方針を強化しています。しかしその一方で、中堅層に対しては賃金抑制が行われており、氷河期世代が不利な立場に置かれている状況です。
2023年の賃上げ動向が明らかにした賃金格差の真実
2023年の賃上げ動向では、企業の賃金再配分が浮き彫りとなっています。若手社員を引き留め、定年延長された高齢社員のモチベーションを維持するため、企業は世代別に異なる賃金配分を行っています。これにより、35歳以上の就職氷河期世代の給与が抑えられ、その分が若年層や高齢層に回されているのです。
若手には将来性が期待され、高齢層には雇用維持が進んでいる一方、氷河期世代は厳しい就職環境の中でキャリア形成の機会を奪われ、賃金の上昇が抑えられるという現実に直面しています。こうした世代間の賃金差は、さらに広がる可能性があります。
就職氷河期世代が抱える賃金問題とその背景
就職氷河期世代は、非正規雇用の割合が高く、キャリア形成の機会が限られてきたため、現在でも多くの人が低賃金のまま働いています。大企業で正規雇用に就いた氷河期世代でさえ、賃金抑制の影響を受けているのが現状です。このような賃金の抑制は、年金額や退職金への悪影響も予想され、将来的な不安も増しています。
企業は若年層や高齢層への賃金配分を重視する傾向にあり、その分のコストを氷河期世代の抑制分で補っていると考えられます。この「世代間の賃金格差」は今後も企業や社会にとって大きな課題であり、氷河期世代が十分な生活基盤を築くためのさらなる対策が求められています。
まとめ
日本全体で賃上げが進む中、35歳から54歳の就職氷河期世代の賃金が減少し、若年層や60歳以上の高齢層にその恩恵が集中する現象が見られます。企業が若手社員の確保や定年後の雇用維持に力を入れることで、キャリア中盤にあたる氷河期世代が再び不遇な立場に置かれているのです。これにより、世代間の賃金格差が拡大し、将来の生活にも影響が及ぶ恐れがあるため、氷河期世代に対する配慮が必要でしょう。


