【2025年 家計防衛術】終わらない物価高…日銀調査からFPが読み解く「賢いお金の新常識」

はじめに:最近、お財布がさびしくなっていませんか?

「また値上げか…」「お給料は上がらないのに、出ていくお金は増えるばかり」。 最近、こんなため息をついていませんか?その感覚、決してあなただけではありません。

日本銀行が2025年10月10日に発表した「生活意識に関するアンケート調査」というレポートが公表されました。これは、今の日本人がお金についてどう感じ、どう行動しているかを示した、いわば「日本人の家計簿」のようなものです。

今回はこの最新データをもとに、これからの時代を賢く、そして心豊かに生き抜くための「お金の新常識」を、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。難しい話は抜きにして、具体的で実践的なヒントをお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。

みんなの本音は「やっぱりキツい」。でも、実は捨てたもんじゃない?

ニュースでは「景気は緩やかに回復」なんて言葉を耳にしますが、私たちの実感とは少し温度差がありますよね。

今回の調査でも、景気が「良くなった」と感じている人より「悪くなった」と感じている人が圧倒的に多いという結果が出ています。そして、実に半数以上の人が「暮らしにゆとりがなくなってきた」と回答しています。

まあ、そうですよね。私たちが景気の良し悪しを判断する一番の基準は、政府が発表する難しい経済指標なんかじゃなく、手元にある「給与明細」や「家計簿」なんですから。非常にシビアで現実的な感覚です。
 ただ、ほんの少しだけ明るい兆しもあります。景気が「悪くなった」と感じる人の割合は、以前の調査よりは少し減っているんです。これは、極端な悲観論が少しだけ和らいできた証拠かもしれません。
 とはいえ、ぬか喜びは禁物です。「マシになった」というだけで、決して「良くなった」わけではない。この現実をしっかり直視するところから、私たちの家計防衛は始まります。

お金の使い方が激変!あなたは「防衛的消費者」になっています

将来のお給料、本当に上がるか不安…。この漠然とした、しかし根強い不安が、私たちのお金の使い方も大きく変えています。

調査結果で興味深いのは、「支出が増えた」と感じている人が多い一方で、その使い道が非常に偏っていることです。

   支出を増やしたもの   回答比率(複数可)   支出を減らしたもの   回答比率(複数可)
食料品61.8%外食36.4%
日用品(洗剤、雑貨等)38.1%衣服、履物類32.4%
自動車(ガソリン等)17.0%旅行29.0%
日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」(第103回<2025年9月調査>)をもとに筆者作成

これは、消費意欲が高まっているわけではなく、物価高によって生活必需品への出費が「意図せず増えてしまった」という状況です。そして、その分を補うために、外食やレジャーといった「楽しみ」のためのお金を切り詰めている。

これを「防衛的消費」と呼びます。

 この「防衛的消費」、決してネガティブなだけではありません。これは「メリハリ消費」とも言え、本当に自分が価値を感じるものにお金を使うための準備期間と捉えることができます。

まずは、家計簿アプリなどで1ヶ月、自分が何にいくら使っているかを「見える化」してみましょう。意外な無駄遣いが見つかるかもしれませんし、自分が「ここだけは削りたくない」と思う大切なものが見えてくるはずです。

ただの「安いもの好き」じゃない。「賢い価格ウォッチャー」の誕生

「節約」と聞くと、とにかく安いものを買うイメージがありませんか?しかし、今の私たちは少し違います。

商品やサービスを選ぶときに何を重視するかという質問に対し、トップはもちろん「価格が安いこと」。しかし、僅差で「安全性が高い」「信頼性が高い」が続いています。

日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」(第103回<2025年9月調査>)の結果より引用

これは、私たちが「安かろう悪かろう」は卒業し、安さを前提としながらも、品質や安全性を厳しく見極める「賢い価格ウォッチャー」に進化したことを意味しています。

 買い物をする際は、ぜひ「価格+α」の視点を持ってみてください。 例えば、目先の価格は少し高くても、丈夫で長く使える服を選ぶ。毎日口にするものだからこそ、少し高くても安全性が確認されている食品を選ぶ。

こうした選択は、長い目で見れば無駄な買い替えを防ぎ、結果的に節約に繋がる立派な「自分への投資」です。

キャッシュレスは当たり前。でも、その便利さに振り回されてない?

今や、現金を持たずに買い物に出かけることも珍しくなくなりました。 キャッシュレス決済を選ぶ理由は明確で、「支払いが速くて簡単」そして「ポイントや割引がお得」という2つの大きなメリットがあるからです。まさに「時短」と「お得感」ですね。

しかし、その一方で「使いすぎてしまうのが怖い」「不正利用が心配」といった根強い不安も存在します。

  「ポイント〇倍!」という言葉に踊らされて、必要のないものまで買っていませんか?キャッシュレスは非常に便利な「道具」ですが、あくまで道具です。その道具に心を支配されない強い意志が必要です。ポイントは、あくまで「おまけ」と考えるくらいの冷静さを持ちたいところです。

  使いすぎを防ぐには、具体的な対策が有効です。

  • クレジットカードの利用上限額を、自分の収入に見合った額に下げておく。
  • 使った分だけ即座に引き落とされる「デビットカード」をメインにする。
  • セキュリティ対策として、二段階認証の設定は必ず行っておく。

便利なサービスを賢く使いこなし、家計をしっかりコントロールしていきましょう。

まとめ:2025年を生き抜くための「3つの心得」

今回の調査結果から見えてきた、これからの時代を生き抜くための「お金の心得」を3つにまとめました。

  1. 【現実主義者たれ】 甘い期待はせず、まずは自分の家計を「見える化」することから始めましょう。現状を正しく把握することが、すべての第一歩です。
  2. 【賢いウォッチャーたれ】 価格だけで判断せず、「価格+α」の価値を見抜く目を養いましょう。長く使える良いものを選ぶことは、未来の自分を助ける投資になります。
  3. 【合理的な使い手たれ】 キャッシュレスの「便利さ」と「お得感」は最大限に享受しつつ、リスク管理を徹底しましょう。道具に振り回されず、主人である自分自身がコントロールする意識が大切です。

未来への不安は誰にでもあるものです。しかし、現状を正しく理解し、賢く行動することで、漠然とした不安は具体的な「備え」に変わります。

お金のことで悩んだり、自分の場合はどうしたら良いか分からなくなったりした時は、いつでもFPのような専門家を頼ってください。一緒に、あなたにとって最適な家計の形を見つけていきましょう。

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