この記事を読んでほしい人

  • 「事前受付(多くの金融機関で9月1日〜10月30日。締切は運営管理機関ごとに設定されるため、正確な期限はご自身の金融機関の案内で確認してください)」の対象外だった、または申請時期を逃してしまった人
  • 12月以降のiDeCo制度改正で上限額が上がったら、掛金を増やしたいと考えている人
  • 「e-iDeCo」という言葉は聞いたことがあるが、いつ・どう使えばいいか分からない人

事前受付を使わなくても、12月以降に増額できます

「9月〜10月の事前受付、気づいたら過ぎていた」「そもそも自分は対象外だった」という方もご安心ください。iDeCoの掛金額変更は、事前受付以外にも通常の手続きとして随時受け付けられており、2026年12月の制度改正後は、電子申請サービス「e-iDeCo」を使って増額の手続きができます。

つまり、事前受付は「早めに済ませたい人向けの特急ルート」であって、通常ルート(e-iDeCoでの掛金変更届)でも12月以降に同じように増額できる、ということです。


e-iDeCoでの手続きスケジュール

制度改正後の新しい上限額に対応した掛金額変更は、e-iDeCoで次のスケジュールで取り扱われます。

時期内容
2026年12月1日(火)〜12月24日(木)e-iDeCoで「加入者掛金額変更届」を提出できる期間
2027年1月26日この期間に提出した内容が反映され、新しい掛金額での引き落としが始まる月

iDeCoの掛金額変更は通常「1年に1回」(12月分〜翌年11月分が1単位)ですが、今回の改正では2026年12月1日〜2027年11月30日の間に、改正前の上限額を超える額へ初めて増額する場合は、この年1回の回数にカウントしないという経過措置が設けられています。つまり12月1日以降なら落ち着いて手続きできます。ただし、1月26日引落分から反映させたい場合は12月24日までの提出が必要です(他の手続きとの兼ね合いで12月分に間に合わず、2027年1月分以降の反映となる場合もあります)。


見落としやすい注意点3つ

1. 「利用申込(アカウント登録)」は初回だけ別に必要

e-iDeCoで手続きするには、変更届を出す前に「利用申込(アカウント登録)」という初回手続きが必要です。マイナンバーカードと、あらかじめ設定した2種類の4桁パスワード(利用者証明用電子証明書・券面事項入力補助用)を使った本人確認のステップがあり、手元にカードとスマートフォン(またはICカードリーダライタ付きパソコン)を用意しておく必要があります。

  • 新規の利用申込ができる時間は8時〜23時(土日祝日・年末年始を除く)です。共済組合に加入している方(公務員・私学共済など)は8時〜21時と、1時間ではなく2時間短くなります
  • 国民年金基金連合会の手引きでは、休日明けは利用申込が集中して申込できない場合があり、その場合は半日程度おいてから再度申し込むよう案内されています。申込が完了してからの処理にも約1時間(夜間に完了した場合は翌営業日になることがあります)かかります

変更届を出せるのは12月1日〜24日のわずか24日間です。アカウント登録でつまずくと、この短い期間を消費してしまいます。アカウント登録だけは、11月のうちに済ませておくのが安心です。

2. 事前受付とe-iDeCoの「二重提出」はNG

「念のため事前受付も出しておいて、e-iDeCoでも申請しておこう」という二重の対応は避けてください。運営管理機関の案内では、両方の手続きを重複して届け出るとどちらも不備扱いで返却されるとされています。事前受付を使わなかった(使えなかった)方は、素直にe-iDeCoでの通常手続きだけを行いましょう。

3. 掛金の上限額は、働き方によって異なる

そもそも「いくらまで増やせるか」は、加入者の区分によって異なります。

加入者区分改正後の上限額(月額)
自営業・フリーランスなど75,000円
会社員・公務員など62,000円から、企業型DCなど他の掛金を差し引いた額まで

※会社員の方で企業型DC・DBに加入している場合、iDeCo単独の上限は61,000円です(企業年金と合わせて62,000円)。公務員・私学共済の方は、共済の掛金相当額を差し引くため、iDeCoの上限は54,000円(私学共済は55,000円)となります。 ※60歳以上70歳未満で加入できるのは、iDeCo加入者・運用指図者・企業年金からiDeCoへ資産を移換する方のいずれかに該当し、老齢基礎年金とiDeCoの老齢給付金のいずれも受給しておらず、マッチング拠出をしていない方です。施行から3年間は一部の要件に経過措置があります。年齢だけで掛金上限は決まらず、企業年金等の有無も確認が必要です。詳しくは厚生労働省の制度改正資料をご覧ください。

あわせて、条件を満たす60歳以上70歳未満の方にも加入対象が広がります。60代で「もう掛金を増やす年齢ではない」と思っていた方も、上記の加入・受給条件を確認してください。


つまり、こういうことです

  • 事前受付を逃しても、12月1日以降にe-iDeCoで通常どおり掛金を増やせる
  • 1月26日引落分から反映させたいなら、12月24日までの提出が締め切り
  • e-iDeCoの「利用申込(アカウント登録)」だけは11月中に済ませておくと安心
  • 事前受付とe-iDeCoの二重提出はしない
  • 上限額・年齢条件は改正で変わっているので、自分の加入区分で確認する

まずはアカウント登録から

12月になってから慌てないために、まずはe-iDeCoの利用申込(アカウント登録)を済ませておくことをおすすめします。ご自身の掛金上限や具体的な手続き方法は、加入している運営管理機関(金融機関)のマイページや案内でご確認ください。

「自分の場合はどう判断すればいいか分からない」という方は、個別相談も承っております。


本記事は2026年9月時点で確認できる公式情報をもとに作成しています。iDeCoの制度・手続きは変更される場合があるため、最新情報は必ずご自身が加入している運営管理機関(金融機関)の公式情報でご確認ください。

出典